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2011.03.24 Thursday




新海誠監督作品。
この作品によって一気に有名になってきたのだけれど、映像は全部一人で作ったという作品。
その後「雲の向こう、約束の場所」「秒速5センチメートル」と長編2作を発表した。
第二の宮崎駿と評される彼の作品はジプリとは違って切なさの余韻がめいいっぱい漂っている。
この作品は短編作品だけれど、必要最小限のセリフが詩のようにつむぎだされていて、何度も見てしまう。
音楽も絶妙なタイミングで入ってくるし、SFなのだけれど恋愛の「一緒にいれない」「離れて思いあう」という感情がぎゅっと詰まっている。
思うのは男性のストイックなこと。
どちらも一途に愛し続けるけれど、男のほうが状況的に色々誘惑もあるだろうに長い時間の中で生きているかどうかもわからない女性を愛し続けるというのは並大抵のことではできない。
青春の時期って、それなりに何回か恋をするものではないですか。
それで3年とかもたてばだいたいほかの女性に恋していたりする。
10代って時間が短いようで濃縮されているから、短い時間の中で本当に様々なことを思って悩んで過ごしていく。
だから青春って輝いているのだろうけれど、新海監督が凄いのは五感の感覚が優れていて、セリフの端々に匂いや音や視覚を大事にしているのが、とてもよく伝わってくる。
この作品に出ているそれらの五感感覚が後々の作品にまで生きている。
ああ、この監督さんの地金なのだなと、この作品を見直して改めて思うわけです。
もし他の長編作品を見て気になった人は、このスタート地点たる作品を見れば「作品に漂う詩情は新海誠という人間の本質だ」とよくわかるはずです。

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